あとがきに危ない病院から身を守るための選び方が列記してある。
それによると
手術の症例数の多い病院を選ぶ
手術後の生存率が高い病院を選ぶ
医療事故を起こした病院は避ける
大学病院を選ぶときは医師国家試験の合格率の高いところを選ぶ
マッチングという方法を利用する
ベテラン看護師の情報を参考にする
自己管理ができない医師は避ける
セカンドオピニオンに積極的な医師を選ぶ
だそうです。
全体としてはよくありがちなエピソードをちりばめてもっともらしい意見が述べられているという感じでした。
ただ、所々に引っかかる部分もありました。
P75 大学病院の医師の当直料と市中病院の看護師の当直料を比べるところ。
病院の看護師は交代勤務であるから当直ではないはず。夜勤の深夜手当などが適当な表現では。
医師の当直は、労働基準法において宿日直勤務のことです。これは夜間休日において、電話対応、火災予防などのための巡視、非常事態が発生した時の連絡などにあたることをさすとされています。文面上では医師の当直と、看護師の夜勤とは勤務形態が異なるはず。最近は救急を中心に医師も交代勤務をとる病院も出てきているようですが。このへんを混同している。
P140医師国家試験は3月に行われ、5月に発表と記載されている。
オガワの時代はそうであった。
厚生労働省のサイトを見ると
第103回医師国家試験を次のとおり施行する。
平成20年7月1日 厚生労働大臣 舛添 要一
1 試験期日 平成21年2月14日(土曜日)、15日(日曜日)及び16日(月曜日)
試験の合格者は、平成21年3月27日(金曜日)午後2時に厚生労働省、地方厚生局及び地方厚生支局にその受験地、受験番号を掲示して発表する。
となっています。いつの時代の話をしているのでしょう。
今は3日間なんですね。オガワのころは2日間であったが。
あとは
医療事故を起こした病院は避けるとありますが、医療事故の定義から考えると日本ではほとんどの病院が、著者のいう危険な病院になってしまうはず。
一般的な定義は、
医療に関わる場所で、医療の全過程において発生するすべての事故をいう。よって、医療従事者に過失がある場合だけでなく、予測不能や回避不可能であった事例や、患者だけでなく医療従事者に不利益を被った事例も含む。
wikipediaから持ってきてしまいましたが、過失の有無は問わないところがポイントです。過失がないものでも医療事故とよびます。
著者のプロフィールみてみると「15年余にわたり大学医学部運営および経営にたずさわり、現在は、医療に関連する財団理事長。大学病院・地方自治体病院および民間病院経営を熟知していて、世界各国の医療制度にも精通。医療関係の著書多数。昨今の医療混乱のため、全国各地から講演依頼も多く、現役の医師として働くかたわら多忙をきわめている」だそうです。
色々知っているという割にはお粗末すぎやしないか?
amazonで著者の名前クリックしてもこの本しか出てこないし。著書多数じゃないのか?それともペンネーム使い分けているのでしょうか?